脱型時に抜きテーパーがもう少し大きくすれば、取り付けたまま脱型ができます。
テーパー大きくすることはできません(大きくすると鉄筋かぶりが40mm以下となる)
「プレキャストブロック式RC擁壁 設計・施工・維持管理マニュアル」第3章 設計 3.6.6排水工には次のように書かれています。
(1)背面が道路の場合、たて壁面積の3m2程度に一箇所とし、孔径は100mm程度
(2)背面が宅地の場合、たて壁面積の2m2に一箇所以上とし、孔径は75mm程度
ゴールコン部材では75mmの孔が設計されていますが、道路部材としては小さいのではないでしょうか。
「道路土工擁壁工指針」の2-4構造細目・2-4-1 排水工(5)水抜孔において次のように書かれています。
「水抜孔は内径5〜10cm程度の・・・」
これを、マニュアルでは「孔径は100mm程度」と表現されたと解釈しています。
ゴールコンの水抜孔のサイズが75mmなのは、50mm〜100mmのちょうど中間ということで採用しております。
前面に縦断勾配がある場合、背面の不透水層は縦断勾配に沿って斜めに設置するのでしょうか?
不透水層は擁壁背面の水分を誘導する為に設けています。したがってゴールコンの水抜穴や製品同士の隙間に誘導できるように設けて下さい。その際、水抜穴や隙間の前面側は前面土の上になるようにします。
ゴールコンの水抜穴は下向きではないのですが、これでは排水できないのでは?
ゴールコンの水抜穴はA型製品とC型製品の延長1250o側に、控えのない側から312.5o、上下から各々250oの位置に前面の内径7.5p、また反転しても同じ形状になるように製品の背面側では内径が7.5pより大きな円錐型となっています。
擁壁の水抜穴の勾配の向きについて、例えば宅地造成等規制法施行令では下向きという規定はなく、裏面の排水性をよくする為壁面の面積3uあたり内径7.5p以上の耐水性の水抜穴と背面の透水層を規定しています。
またJASS4の第10節でも水抜穴の向きについての規定はなく、解説には「水抜穴のこう配は、最近、擁壁前面に低くするのが多いが、前面が高い逆のものも見受けられる」とあります。
ゴールコン擁壁の水抜穴は背面土の透水性をよくし、水分を排出させるという目的に充分叶うものであり、さらにゴールコン擁壁はその積み方と形状から水抜穴の他にも擁壁の水分を排出させる隙間を充分に持っています。
これまで宅造法の大臣認定取得や土木評定でも建設省や建築研究所において水抜穴が問題にされたことはなく、その機能について十分に認められております。
水抜穴をはつるのは前から?後ろから?
水抜穴は必要に応じて現場で、または出荷前に割って使用します。
割るときは前面から、ノミやハツリを使って中心付近に小さな穴をあけ、徐々に穴を広げていってください。背面から割ると表面に剥離が生じることがあります。
水抜穴を設けずに暗渠で対応したい
水抜穴の規定は、下記の通りになっています。
宅地造成等規制法区域外での宅地造成について、水抜穴を設けずに暗渠で対応する場合は計画図を準備して建築主事にご相談ください。
ただしゴールコン製品は積み上げの上下の境目から泥等がもれだしてきますので(安全のためにはその方がよい)、栗石による背面処理は行っておいた方がよいでしょう。
不透水層の規定は?
不透水層は前面の地盤面と同じ高さか少し上に設けます。
不透水層をコンクリートで設置する場合は、ゴールコンの控えと控えの間を埋めるように、5p〜10p厚さで打設します。
不透水層を不透水性粘土層で設置する場合は、底版を含む深さまで粘土層で埋めて下さい。
この不透水層に関する説明は、
を参照してください。
壁背面の裏込め処理はどのような方法をとるのでしょうか?
背面排水処理には、次の2通りの方法から選択できます。
いずれも水抜穴や製品の隙間から泥が直接出てこないように、フィルターの役目を担っています。